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研究内容

反平行に磁化された左手系フェライトSIWに関する数値的検討

 近年,左手系媒質と呼ばれる誘電率および透磁率がともに負である媒質のマイクロ波デバイスへの応用の研究が進められている. フェライトには直流磁界を印加することで実効透磁率(μeff)が負となる帯域が存在する.実効誘電率が負となるしゃ断導波管にフェライト基板を周期的に装荷することで,左手系(LH)フェライト導波管(LHFWG)が構成できる. またLHFWGの中央でフェライト基板を分割し,左右を反平行に磁化することで表面波の周回方向をそれぞれ反転させ横断面の電磁界分布を対称にする構造を提案した. 本研究では金属導波管に比べて小型・軽量の擬似導波管として知られている誘電体基板集積導波路(SIW)を遮断導波管に用いて小型化をはかる構造を提案し,その特性を数値解析によって明らかにしている.

構造
  図1に示すような長さlfのフェライト装荷部を長さld /2 で挟んだ長さ l (= lf + ld),高さh, 幅wの単位セルを接続した周期構造を考える. フェライト基板の中央に空隙gffを設け±z方向に直流磁界H0をそれぞれ反平行に印加する.

数値計算
  単位セルについて電磁界シミュレータHFSS を用いてZ行列を求め,これを変換して近似的に単位セルのF行列を求め, これに周期条件を適用し, その解である分散曲線を図2に示す.

   

放射光による微細加工と高周波デバイスへの応用

 メカトロニクスや光学などで用いられるマイクロ部品の製作が,様々な微細加工技術により試みられている. シンクロトロン放射光(X線)を利用したテフロン(PTFE)の微細加工を行い,その表面に金属膜を施した形状のミリ波デバイスの開発を行っている. テフロンは,優れた電気的特性,熱的特性の材料であるが,微細加工が困難な材料としても知られている. しかし近年,テフロンに放射光を照射することで,マイクロ構造体を製作する技術が生み出されている.

 図1は,放射光でテフロン材料のエッチング加工を行う様子を示している. テフロンシート上に作製したいパターンが写されたマスクを置いて放射光を照射すると,放射光の当たった箇所のテフロン分子が分解して, 図1下段の写真のようなテフロンパターンが得られる. 用いるマスクの精度と材料厚にも依存するが、サブミクロンオーダーの加工精度を得ることが可能である. テフロンのようなフッ素系樹脂以外にもPMMAなどのアクリル樹脂を加工することもできる.

 このようなテフロン微細加工の応用例として,図2に示すような,高周波デバイス(ミリ波帯)の開発がある. 図2はテフロンの表面に金を蒸着・電解めっきしたもので,ミリ波導波管フィルタ回路として機能する. 通常の機械加工では実現の難しい微細スリットパターンが含まれている. なお,金属膜を施さずにテフロン構造物のみを用いる応用例として,流体デバイスなども作製可能で, 数十ミクロン程度の細孔を利用した多機能流体フィルタがある.

   

注視誘導のための画像加工技術と広告デザイン・障害者福祉への応用

 我々は,人の注視を遮ることなく,より自然に視線を誘導する視覚インタフェースの実現を目指して, 視覚的顕著性に基づき画像・映像を加工する技術の開発を行っている.人の視線を自然に誘導することが可能となれば, 運転補助や障害者福祉だけではなく,製品パッケージやデジタルサイネージなどといった広告分野まで, 様々な場面において自然に注意を促すことが期待される.

障害者福祉(カラーユニバーサルデザイン: CUD)への応用
 これまでに,我々は色覚特性者のための画像加工についての研究を行っており,識別しやすい画像への再配色法を確立している. さらに,視覚的顕著性に基づく色覚特性者に対する注視誘導のための誘目性モデルの構築と, 実環境に適したCUDへの応用に関する研究を行っており,識別性と誘目性を考慮した新しい概念のCUD技術の実現を目指している.

広告デザイン
 様々な市場において製品のコモディティ化が問題視されており,その対応策として製品パッケージやPOP広告, Webバナー等の販売促進効果が再注目されている.これら広告媒体は,陳列された複数の商品から被験者の視線(注意)を引き付け, 購買へと繋げるための重要な役割を果たしている.そこで我々は,消費者の注意を引き付けるための媒体デザインについて, 視覚的顕著性に基づき,その注視に関するデザイン評価の枠組みだけではなく, 効果的なデザインとなるよう改善案を提案する再デザイン技術についての研究を行っている.

   

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